「自己投影」。
よく女性向け界隈ではタブーともされる事象です。
今回はそんな自己投影について、キャラクター性格診断の観点から考えてみることにしました。
そもそも自己投影とは
今回の記事で取り上げる「自己投影」は本来の心理学用語とは異なる意味で使用されている意味の方です。ですので、改めて「自己投影」の意味を定義しておきます。
(この界隈いるとほんっとこういうのよく遭遇するよね、16 Personalitiesの概念みたいなやつ……)
公平な意味を示したいよね、ということで「自己投影」を国語辞典で検索してみましょう。
(1)自らの内にあるが認めたくない性質や感情を、自分ではなく他の人あるいは物にあるかのように無意識に感じてしまうことを意味する語。自己投射は、自分自身や社会から要請される自分と実際の自分との間に食い違いが生まれた時に自分を守るために行われる防衛機制の一つである。類語に「自己投射」「投射」などがある。
Weblio辞書
(2)目にした状況や呈示された刺激などを理解したり解釈したりする際に、その時の自分の心理状態や人格特性などが反映されること。「自己投影」は俗に、フィクション内のキャラクターなどを自分と同一視し、キャラクターを自分に重ねることを指して用いられることもある。
1の意味が本来の心理学的な意味です。今回話題にするのは2の方です。
オタク界隈、特に夢女子界隈では忌避すべき事象として扱われやすい傾向にあります。
そのへんの事情については以下のnoteに詳しいです。

このnoteを読んで書いたらしい次のnoteにも詳しい。

以上の内容で「自己投影」についてどんなものかご理解いただけたかと思います。
行き過ぎた感情移入はありうるのか
二番目のnoteに
Aという登場人物がいたとして、Aに共感したりAを応援したりするのが感情移入。Aは私だ! と思うのが自己投影というイメージだ。
「自分が気に入らない」というだけのものに対して「悪口としての自己投影」が使われているのを見ると、キレてしまう(キレるな)。
自己投影と感情移入の違いって? | 霧江サネヒサ
と記載がありますが、
果たして、「Aは私だ!」レベルの感情移入は起こりうるのだろうか?これが今日の本題です。
答えはズバリこう。「普通にありうるし、なんなら筆者は遭遇したであろう人を何回か見たことがあるよ」。
- (エニアグラムのタイプが)メインタイプ、ウィング、本能サブタイプのメイン、アーキタイプが一致している
- (上記を満たしたうえで)16 Personalitiesのタイプが同じか1文字違いである
だいたいこの2つを満たしている場合起きることがあります。遭遇した例もこの2つを満たしていました。さらに占星術的にもすさまじいものがあった気がしますが、こちらについてはまた後日占星術編で触れることにします。
これ、特にメインがタイプ1の人は嫌というほど経験していると思います。というか、タイプ1っぽい人からそういう話を聞く機会が多いです。
どうしてタイプ1でよく起こってるかって?タイプ1、キャラとして描きやすいせいでどの作品にも一人はいますからね。そのせいです。
前置きはこのへんにして、どれくらい似ていれば起きるんだって話に入ります。
例えばあなたのタイプが以下に示すタイプだったとします。
ISTJ 1w2 So/Sx 136
はい、タイプ1としてテッパンの本当によくあるやつですね。筆者はこのタイプのキャラを数人知ってます。それくらいよく見る組み合わせです。
「あなた」がそのタイプであったとして、「Aは私だ!」レベルの感情移入が起こりうるタイプはあなたと全く同じタイプの他に次のようなタイプたちです。
INTJ 1w2 So/Sx 136
INTJ 1w2 So/Sx 163
ISTJ 1w2 So/Sx 163
だいたいこのあたり。
どれもわりとタイプ1としてテッパンのタイプですね。(ISFJでアーキタイプ136はあまり見かけませんので、ここではあげていません。ただ、起きる可能性はありますので、もし遭遇することができたらワンチャン起きるかも?くらいに思っておいてください。)
……まぁ、滅多に遭遇するものではないので、このレベルはあまり見かけないと思います。
「エニアグラムがアーキタイプまで全て一致している人、もしくはキャラ」。遭遇する確率は単純計算で
メイン9タイプ×ウィング2タイプ×本能サブタイプ6パターン×アーキタイプ9タイプ=972
おおよそ1000分の1、0.1%くらいの確率です。ソシャゲのガチャですり抜けを狙うのと同じくらいのすさまじい確率ですね。(実際は多いタイプ・少ないタイプがいるのでもう少し上下するとは思います。)
行き過ぎた感情移入の行く末
「自分が昔こうやったからこうすると思う」。
イタい言動として叩かれやすい行動ですが、これで特定のキャラに関してだけはその先の展開を全て当ててしまう人すら存在するのです。(その人は当然作者でもなんでもない、ただの読者。)
自分にとっての考えや生きざまそのままに動く「誰か」がいるという光景は、なかなかショッキングなものです。実際遭遇したであろう人のほとんどは苦しんでいました。
自分自身との闘い。自分の過去の行いをひたすら(ときに誇張されて)見せつけられ続ける。
内情全てが世界中の人に知られている。
どれも二次元でよくある展開ですが、これが現実になっているようなものです。こういう展開、二次元で一度は見たことがありませんか?そして、だいたい苦しんでいませんでしたか?
0.1%前後の確率を引き当てて自分と同じタイプのキャラに出会ってしまった人はこういった状態に置かれています。(特にそのキャラが不健全であればあるほど事態は悪化します。)
もし遭遇してる人がいてもそっと見守ってあげてくださいね。人間どこかのタイプには属している以上、誰であっても起こりうる現象ですので。
結論
「自己投影」は本当に良くないことなのか?についての答えを書いておきます。
誰であっても起こりうる現象だから、どうしようもないよね
以上です。
本当に嘘ついている人が一定数いるのも確かですが、本当に苦しんでいる人に対して「自己投影嘘松乙」で済ませて嘘つき扱いでっち上げの方がヤバいです。
「明日は我が身」です。おそらく自分が遭遇したときに相当苦しむことになります。
おわりに
自分にそっくりな人間が世界には三人はいる、という格言があります。
これは顔立ち・遺伝子の話ですが、タイプ論でも似たようなことは起きます。
タイプの総数が決まっている以上、自分と同じところに分類される人は必ずどこかにいるよね、というお話です。
これはタイプ論上仕方がないことです。
もし遭遇した場合「こいつ同タイプだししゃーねぇわ」程度に思っておくことをおすすめします。


