エニアグラムのネット診断。この界隈に興味を持ったことがある人は一度はやったことがあるのではないでしょうか?
当たってる!と感じる人がいる一方で、やはり結果にしっくりこない人もいるのではないかと思います。
今回はそんなしっくりこない人に向けてのお話。ネット診断でよくある誤診パターンを紹介します。
誤診の原因
誤診の原因トップはどの性格診断でも言えることですが、ありのままのあなたではなくなりたい自分を想像して選択肢を選んでしまうケース。意味がないのでやめましょう。
このケースについては「ちゃんと今の自分について答えようね!」で終わる話なので割愛します。
エニアグラムのネット診断で本来のタイプと違うタイプが出てくるケースは大きく分けて以下。どれもエニアグラムの理論が原因の「エニアグラムだからこそ起きる」事例です。
- トライタイプの2番目・3番目のタイプがメインとして出ている
- 誤診が起きやすいタイプがメインタイプである
- 分裂状態にあって本来のタイプではなく分裂先が出ている
- メインタイプがタイプ9である
この4つです。それぞれ説明していきます。
事例1:トライタイプは合ってるケース
それでは順番に説明していきます。トライタイプの2番目・3番目のタイプがメインとして出てくるケースについてから。
本来のタイプがこうなら
ウィング:2w1
本能サブタイプ:ソーシャル/セクシャル、自己保存盲点
アーキタイプ:269
トライタイプ:296
ネット診断の結果はこう出てくることが多いです。
ウィング:9w1
本能サブタイプ:ソーシャル/セクシャル、自己保存盲点
アーキタイプ:269
トライタイプ:926
まず、トライタイプが出るタイプの診断の場合、アーキタイプを確認してください。
アーキタイプは当たっている可能性が高いです。この例でもアーキタイプはどちらも「269」となっています。
この場合、アーキタイプ269の内容はおそらく当たっています。海外掲示板などでは「メインタイプが2の場合」などメインタイプごとに特徴が書かれていることが多いので、メインタイプごとに書かれているサイトを読みまくってください。
日本語サイトならこのサイトです。

おそらくトライタイプ関係で一番詳しい&わかりやすいのがここです。このサイトのトライタイプ記事の自分のタイプが当てはまるページを見て、当たっているかどうかを確認します。
自分のタイプ以外のタイプがメインの場合も確認して、次に当たっていそうなタイプのメインタイプ解説記事を確認してください。おそらくそれでよくある誤診は防げます。
事例2:間違えやすいタイプが出ているケース
2番目、よく似た特徴を持つタイプが誤診として出てくるケース。これは特に本能サブタイプがカウンタータイプの人に多いケースです。
本来のタイプがこうなら
ウィング:6w5
本能サブタイプ:セクシャル/ソーシャル、自己保存盲点
アーキタイプ:468
トライタイプ:684
ネット診断の結果はこう出てくることが多いです。
ウィング:8w9
本能サブタイプ:セクシャル/ソーシャル、自己保存盲点
アーキタイプ:468
トライタイプ:864
このケースで圧倒的に多いパターンです。タイプ6のセクシャルの人がタイプ8として出てくるケース。
タイプ6のセクシャルはカウンタータイプですが、誤診が多いことで非常に有名です。正確に言うと、本能サブタイプを理解していないとタイプ4だったりタイプ8だったりに見えてしまうタイプです。
タイプ6と言えば「忠実な人」の別名の通り従う人といったイメージが強いタイプです。ただそれはソーシャルと自己保存の場合に限る。
セクシャルの場合は典型的な恐怖対抗型のタイプ6になるんです。
この恐怖対抗の姿勢がタイプ4だったりタイプ8だったりの他のハーモニー反射型のタイプにすごく近く見えるので、よくタイプ4・タイプ8と誤診されます。
この例のように、タイプ4やタイプ8をトライタイプとして持っているケースも非常に多いです。
圧倒的に多いのがこのタイプ6セクシャルのケースですが、タイプ1のセクシャル(タイプ2に見えやすい)やタイプ9のソーシャル(タイプ2やタイプ6に見えやすい)あたりも注意が必要です。
事例3:分裂が原因のケース
次に、分裂している場合。
分裂が原因の場合はやや変わってきて、場合によってはアーキタイプが合わなくなるのです。このパターンはタイプ4とタイプ5の人に特に多いケースですので、タイプ5を例としてよくあるケースを紹介します。
本来のタイプがこうなら
ウィング:5w6
本能サブタイプ:ソーシャル/セクシャル、自己保存盲点
アーキタイプ:358
トライタイプ:538
ネット診断ではこう出てくることが多いです。
ウィング:7w8
本能サブタイプ:ソーシャル/セクシャル、自己保存盲点
アーキタイプ:378
トライタイプ:738
タイプ5でありながら、分裂しているがためにタイプ7の特徴が大きく出ているケースです。この場合、メインタイプがタイプ7と出てくることがあります。
タイプ4とタイプ5の場合は分裂先が同じセンターに属するタイプのため、必然的にアーキタイプも変わってきてしまいます。これがタイプ4とタイプ5でこのケースが発生することが多い理由。
エニアグラムに関しては今明らかに病んでるな!って人は受けないほうがいいです。別のタイプの側面が表に出てきていて、正しい結果が出ないことがあるので……。
事例4:メインタイプがタイプ9
最後だけなんだこれ!?となるかと思いますが、リソの書籍なんかでも言われている有名な話です。
タイプ9はどのタイプにも染まれるので、別のタイプが結果として出てきやすいんです。
「タイプ9が似ていないのはタイプ9そのもの」なんて書かれ方もよく見かけるほど。一見タイプ9らしくない人がタイプ9だったりするんです。そしてこの場合、ネット診断ではほぼ「タイプ9」とは出てこない。なぜならタイプ9の一般的な特徴からは大きくかけ離れているから。
一般的なネット診断でタイプ9として出てきやすいのはアーキタイプ279の人です。そのアーキタイプではない人は別のタイプが出てきやすいです。しかもその別のタイプの出てきかたには2パターンあります。
まず1パターン目、どのタイプも平均的になっているケース。「どのタイプにも染まれる」が悪い方向に動いた結果で、「どのタイプでもないけどかろうじて多いタイプ結果に出しといたろ」みたいにシステムが動いた結果仕方なくそのタイプが結果として出ているケースです。
各タイプの当てはまっている数がわかる場合は必ず確認してください。もしほとんどのタイプが同じ数だったりする場合はこのケースになっている場合がありますので、タイプ9の可能性を視野に入れてください。
厄介なのがそうでない場合の2パターン目。タイプ9が誤診されやすいタイプってのがあって、そのタイプに誤診されているケースです。しかもアーキタイプごとに誤診先が違います。
タイプ9が誤診されているケースでよくある事例、アーキタイプごとにまとめるとこんな感じです。
アーキタイプ269:タイプ2、タイプ6
アーキタイプ459:タイプ4、タイプ5
アーキタイプ469:タイプ4
アーキタイプ259:タイプ5
アーキタイプ359:タイプ3、タイプ5(ウィングが8の場合はタイプ8が出てくることもあります)
特に16Personalitiesで「ISFP、INFP、ISTP、INTP」の4タイプのどれかが結果として出てきたことがある人で、アーキタイプが「359、459、469」のどれかが出た人はメインタイプがタイプ9の可能性があります。ネット診断で出てきたタイプがしっくりきていても一度メインタイプ9の可能性を視野に入れてみてください。
※詳しい解説書きました。各アーキタイプ別によくある誤診をまとめました。
誤診チェックフローチャート
誤診が分からん!という人は次の順番で確認するといいと思います。
- その1-1アーキタイプ確認①
アーキタイプの説明を確認。タイプ2・タイプ4・タイプ5・タイプ7のどれかが1つでも含まれるタイプの場合は「その1-2」に、含まれない場合は「その2」に進む
- その1-2アーキタイプ確認②
タイプ2をタイプ4、タイプ4をタイプ2、タイプ5をタイプ7、タイプ7をタイプ5に置き換えたタイプを確認する
- その2本能サブタイプ確認
確定したアーキタイプに対し、該当する本能サブタイプを全タイプ分確認する
- その3ウィング確認
ウィングの説明を確認し、メインタイプを確定させる
こんな感じです。
とりあえず、次の診断結果を例にして説明していきます。
アーキタイプ:459
トライタイプ:4w5-5w4-9w1
メインタイプ:4w5
本能サブタイプ:自己保存優位、セクシャルサブ、ソーシャル盲点
まずはアーキタイプの確認からやっていきます。診断結果についてはいったんアーキタイプ以外は忘れてくれていいです。
この場合、まずはアーキタイプ459の説明を確認します。そのうえで、分裂でこの結果が出ている可能性を考慮し、次のタイプについても説明を確認します。
アーキタイプ259、アーキタイプ279、アーキタイプ479
この4タイプを確認し、一番しっくりきたものを暫定アーキタイプとします。
次に暫定アーキタイプの本能サブタイプを確認していきます。
暫定アーキタイプが459だったとして説明していきます。この場合は以下のタイプを確認します。
タイプ4の自己保存、タイプ5の自己保存、タイプ9の自己保存
今回の例のように、この3つのタイプの中にタイプ4とタイプ5の両方が含まれている場合はタイプ4・タイプ5かそうじゃないかを確認すればいいです。この場合は「タイプ4・タイプ5」なのか「タイプ9」なのかを確認すればOK。そうでない場合は3タイプ全てを確認して自分に合うタイプを探していきます。
最後にウィングの確認です。
タイプ4・タイプ5の両方が含まれる場合は、ここで4w5と5w4の説明も見ながらメインがどちらかを決めていくことになります。
今回の事例の場合、前のステップでタイプ9の自己保存かそうではないかを判断したと思います。
もしタイプ9の自己保存だった場合は9w1と9w8の説明を確認して当てはまる方を選べばOK。
ややこしいのがそうではなかった場合。つまり、タイプ4・タイプ5の自己保存である可能性が高い場合。
この場合は以下の順番で確認していくのがオススメです。
まず4w3と5w6の説明を確認。この2つのどちらかに当てはまっているかどうかを確認します。当てはまっているものがあった場合はそのタイプの本能サブタイプの説明を確認し、しっくりくればそのまま確定。
問題はここでしっくりこなかった場合。4w5と5w4の確認に入っていきます。
この2タイプはそれぞれが裏表になっており、非常に見分けるのが難しいタイプです。ネット診断でよく出てきやすいタイプでもあり、誤診の悲鳴がよく聞こえてくるタイプでもあります。
タイプ4の自己保存と4w5、タイプ5の自己保存と5w4を順番に確認して、どっちがしっくりくるかで決めるしかありません。
また、4w3と5w6はかなり違いのあるタイプですので、この2タイプを見てどっちに共感できるか・どっちがより自分に近いかを見て決める手もあります。
これはメインタイプが同じ場合は同じような特徴を含んでいるためです。より共感しやすい方があなたに近いタイプ=メインタイプはそのタイプのウィング違い、と判断することができます。
おわりに
エニアグラムでよくある誤認パターンをまとめて紹介させていただきました。
ネット診断ではタイプ4・タイプ5と診断される人が圧倒的に多いとされています。その一方で、日本人は6割をタイプ6が占めるタイプ6国家であるとも知られています。
この話からもどれだけ誤診が多いかがよくわかるかと思います。
特に遊離タイプはどのタイプも性質上誤診が非常に多いです。ネットで出てきやすいタイプでもありますので、ちょっとでも変だなと思ったら誤診チェックをしましょう!


